随分とブログをさぼってしまいました。
今はほとんどfacebookで事足りるので、短い文章でもそれなりの気合が必要なブログはどうしても疎遠になってしまいます。もちろんネタがなければ別に無理矢理書かねばならない理由もないわけで、自分自身に失望して閉鎖するようなことはせず、これまで通りのんびり続けていきたいと思ってます。
でまあ、今回書くことができたから久しぶりに更新するわけですが、人生とは実に面白いもので、実はなんと今ぼくはベトナムで生活を送っています。
何やってるかと言うと、ベトナム・ホーチミンシティにて、現地法人の代表として、日々愉快な仲間達(ベトナム人)と一緒にビジネス・スタートアップにいそしんでいます。
こんな環境、つい3ヶ月前には想像もしていませんでした。
【バイクの上に寝るおじさん】
日本法人のBranchなので、社長業とは言え純粋なアントレプレナーシップについて多くは語るつもりはありませんが、やはり新しいチャレンジは良いものです。さらに、チャレンジは極端であればあるほど楽しいと思います。
11月時点ではベトナムに行ったことも行きたいと思ったこともなかったぼくが、
12月に初めて視察でベトナムに訪れ、その後即進出の意思決定と諸々の調整を行い、
1月に人材採用面接とオフィスの内見を行い、現地法人設立の準備を粛々と進め、
2月末から渡越し、まもなく一ヶ月。
結構な充実感と果てのない希望、そして同じくらいに膨らみ続ける漠とした不安とともに、しかし延々と照り続ける太陽と怒涛の如きバイク集団に追い回されていちいち感傷的になるヒマもなく、ただただ前だけを向いて走り続ける日々です。
ベトナムに来る前、ぼくはかの国に対してほとんど具体的な印象を持っていませんでした。
せいぜい「三角形の笠をかぶった農民達」「ベトコンと呼ばれた恐ろしいソルジャー達」くらいのイメージが脳裏に一瞬よぎるくらい。それにしたってうっすいもので、「プラトーン」や「フルメタル・ジャケット」「7月4日に生まれて」などのベトナム戦争を題材にした映画についても、アメリカ視点で地味な印象を感じたのみ、という感じでした。
2012年12月に初めて訪れた際に、これまで持っていたおぼろげな印象と実際のベトナムが、余りにも違っているのに驚きました。
タンソンニャット国際空港に降り立ったぼくの眼前に広がっていたのは、それまで持っていた地味で暗いイメージとはまったく正反対の、笑顔と活気に溢れた国でした。人懐っこくてとにかく明るくよく笑う人々、車道を埋める無数のバイク、一人あたりGDPが世界100位以下という事実に似つかわしくない高級車ディーラーやスマートフォン専門店の乱立、秩序なき物価、歩道に出店する様々な屋台。
貧しさと豊かさがないまぜになった不思議な空間がぼくの心をとらえるまでに、さほど時間はかかりませんでした。
さらに何人かのベトナム人と交流する中で、ぼくは一つの事実に気付き、日本との対比も含めて非常に強い衝撃を受けました。
彼らは”自国と自分達の成長”を100%信じて生きている、という事実です。
一時の大きな繁栄の残滓を享受し続けてはいるものの、票田たる老人優遇の方向性から逃れられず、ひたすら減っていく若年層人口につけを回すしかない、国家として衰退の未来しか見えない日本とは、まったく正反対の状況に驚かされたのです。
ベトナムの人達は、「今は貧しくても、絶対に豊かになれるのだ」という確信を持って生きています。
まるで日本の高度成長期のようなその姿は、鬱屈した日本社会に疲れ果てていたぼくの心に新しい風を運んでくれました。統計データからは見えないアジアの可能性を実感した瞬間でした。
ベトナム人の平均年令は27.4歳(日本は44.6歳)。
とにかく若い彼らとの仕事には、日本とはまったく違う苦労と楽しみがあります。
毎日喜んだり悲しんだり盛り上がったり落ち込んだりしながら、願わくば若い彼らと共に成長していけるように、37歳のチャレンジを楽しみつつ頑張っていきたいと思います。
Hẹn gặp lại!