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12-09.net :三十路の会社員が日々の仕事と家庭と趣味と子育てに追われまくるブログ



読書ログ・2011年4月

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読書が日々の習慣から外れて、随分経ちますが、最近何冊が読んだので、ログを残しておきます。





個人的評価:★★★★☆

個人的に最も好きなゲームの一つである「ICO」の小説版。
ゲームが先にあって、その世界観に惚れ込んだ著者が小説化を望んだとか。
ゲームのICOは、説明的な要素や装飾的インターフェースがまったくない、極めて感覚的なゲームだったのですが、良くここまで想像力を膨らませたな、という感じ。いや、シンプルなゲームだからこそイマジネーションが喚起されたのでしょうか。
いずれにせよ、面白かったです。ゲームのファンなら必読。そうでなくても、ファンタジーとして完成度の高い一作なので、そういうの好きな方はどうぞ。


—–




個人的評価:★★★★★

これはヤバい。
貴志祐介は圧倒的なストーリー展開を毎度見事に描き切る、とても完成度の高い作家として全作読ませて頂いているのですが、今回も期待に違わず、といったところです。ジャンルはホラーというよりはファンタジーですかね。
非日常な世界の微妙な違和感の演出が秀逸。
氏の作品は単にホラーというジャンルで区切れない部分があり、部分部分に純文学的な要素を含むのですが、読み手の感覚と少しずらした文章の書き方がとても上手く、その「少しずれた感じ」が何とも奇妙な恐怖感を演出しているあたり、やはりホラー小説家として一流なのだな、と感じさせられます。
上中下となかなかの長編ですが、展開の速さで一気に読みきってしまえますので、万人におすすめの作品です。


—–



個人的評価:★★★☆☆

森博嗣の文庫が幾つか出ていたので、まとめ読み。
青春小説6割、ミステリ4割の割とライトな作品です。
さらりと読めてそんなに奥は深くないですが、読後感は悪くないです。ありがちなストーリーを心地良く読ませる筆力はさすがです。
素直に面白いと言える一作。


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個人的評価:★★★☆☆

タイトル通り「少し変わった本」です。
ジャンルは・・・何でしょうか。思いつきません。
プロフィールの不明な女性と一緒に食事ができる料亭の話。いや、本当に。それ以上でもそれ以下でもなく。
淡々と情景描写、心情描写が綴られるだけの平坦なストーリーは、刺激には欠けますが、何故か読み進めてしまう不思議な類のもの。
著者の作風の広さを感じさせられる一作。
しかし、何とも不思議な小説でした。


—–


個人的評価:★★★★☆

新シリーズ「Xシリーズ」の1作目。
これまで著者のシリーズ物は、個性的な登場人物のキャラクターが前面に出たものが多かったように思えますが、本作はなかなかベーシックなミステリに仕上がってます。
それにより、ダラダラとした会話(それが良いのですが)による中だるみ感もなく、リズミカルにストーリが進行し、とても読み進めやすい作品となっています。
まあそれでも、クライマックスで著者らしさが垣間見えるのですが、このあたりはご愛嬌といったところでしょう。



以上。
まさに本の虫だった20代の頃を思い出しつつ、思う存分本が読めることってやっぱり幸せだなあ、などと感じた春の日でした・・・




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Written by poissonvolant

5月 6th, 2011 at 4:35 am

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