読書が日々の習慣から外れて、随分経ちますが、最近何冊が読んだので、ログを残しておきます。
個人的評価:★★★★☆
個人的に最も好きなゲームの一つである「ICO」の小説版。
ゲームが先にあって、その世界観に惚れ込んだ著者が小説化を望んだとか。
ゲームのICOは、説明的な要素や装飾的インターフェースがまったくない、極めて感覚的なゲームだったのですが、良くここまで想像力を膨らませたな、という感じ。いや、シンプルなゲームだからこそイマジネーションが喚起されたのでしょうか。
いずれにせよ、面白かったです。ゲームのファンなら必読。そうでなくても、ファンタジーとして完成度の高い一作なので、そういうの好きな方はどうぞ。
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個人的評価:★★★★★
これはヤバい。
貴志祐介は圧倒的なストーリー展開を毎度見事に描き切る、とても完成度の高い作家として全作読ませて頂いているのですが、今回も期待に違わず、といったところです。ジャンルはホラーというよりはファンタジーですかね。
非日常な世界の微妙な違和感の演出が秀逸。
氏の作品は単にホラーというジャンルで区切れない部分があり、部分部分に純文学的な要素を含むのですが、読み手の感覚と少しずらした文章の書き方がとても上手く、その「少しずれた感じ」が何とも奇妙な恐怖感を演出しているあたり、やはりホラー小説家として一流なのだな、と感じさせられます。
上中下となかなかの長編ですが、展開の速さで一気に読みきってしまえますので、万人におすすめの作品です。
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個人的評価:★★★☆☆
森博嗣の文庫が幾つか出ていたので、まとめ読み。
青春小説6割、ミステリ4割の割とライトな作品です。
さらりと読めてそんなに奥は深くないですが、読後感は悪くないです。ありがちなストーリーを心地良く読ませる筆力はさすがです。
素直に面白いと言える一作。
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個人的評価:★★★☆☆
タイトル通り「少し変わった本」です。
ジャンルは・・・何でしょうか。思いつきません。
プロフィールの不明な女性と一緒に食事ができる料亭の話。いや、本当に。それ以上でもそれ以下でもなく。
淡々と情景描写、心情描写が綴られるだけの平坦なストーリーは、刺激には欠けますが、何故か読み進めてしまう不思議な類のもの。
著者の作風の広さを感じさせられる一作。
しかし、何とも不思議な小説でした。
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個人的評価:★★★★☆
新シリーズ「Xシリーズ」の1作目。
これまで著者のシリーズ物は、個性的な登場人物のキャラクターが前面に出たものが多かったように思えますが、本作はなかなかベーシックなミステリに仕上がってます。
それにより、ダラダラとした会話(それが良いのですが)による中だるみ感もなく、リズミカルにストーリが進行し、とても読み進めやすい作品となっています。
まあそれでも、クライマックスで著者らしさが垣間見えるのですが、このあたりはご愛嬌といったところでしょう。
以上。
まさに本の虫だった20代の頃を思い出しつつ、思う存分本が読めることってやっぱり幸せだなあ、などと感じた春の日でした・・・
Archive for the ‘レビュー’ Category
読書ログ・2011年4月
ウェブ学会まとめ
昨日行われたWeb学会に行ってきました。
せっかくなので、超ざっくりレポなど。
Webサイトによると、
【第一回ウェブ学会シンポジウム】
開催日時:2009年12月7日(月)9:45~18:10
場所 :東京大学 本郷キャンパス 安田講堂
主催:ウェブ学会準備委員会
「本シンポジウムは、学術に軸足をおいた相互交流の機会を提供し、世界に影響を与えるウェブ研究・ウェブビジネスを継続的に生み出す場となることを目的とします。」
とのこと。
業界挙げて情報交流を行って、みんなで盛り上げていきましょう、という意図がそこかしこから読み取れます。うん、まあ良いことです。
会自体は、
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セッション1:ウェブとコラボレーション
- セッション2:ウェブと政治
- セッション3:ウェブと科学
ぼくが現地に着いたのは、会が始まって1時間程すぎたところで、すでにセッション1の最終発表者である野口 祐子(国立情報学研究所 准教授、弁護士) さんの公演途中でした。
以下、各発表者と雑感を書き散らします。(めちゃくちゃ長くなったので、本ブログTOPページから来られた方は、↓↓の”Read the rest of this entry »”リンクをクリックして続きを読んで下さい)
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GoogleのIME 「Google日本語入力」を使ってみた
最近OSを作ってたりするGoogleから、本日、日本語入力アプリケーションがリリースされました。
早速インストールしてみたのですが、これがなかなか良さげです。
とにかく動作がキビキビしているのが最高。さらに、space keyを押さずともキーボードの入力に応じてリアルタイムでsuggestされる変換候補、など、少なくともWindows標準のMS-IMEよりは百倍イケてる感じです。
- 【ステキ変換】
「きのう」「きょう」「おととい」→「2009/12/02」「2009/12/03」「2009/12/01」 - 【とほほsuggest】
「つくって」→「つくってたんけんシリーズ」
「使ってみた」→「使ってみたいイキでイナセな江戸ことば」
「やれば」→「ヤレばできる」
「いいじゃん」→「いいじゃんネット」
「おもえば」→「思えば遠くへ来たもんだ」
「ああい」→「ああ言えばこう言う」
「はーい」→「ハーイあっこです」
上記のように、一部のsuggest機能はなかなか脱力感溢れるものとなっておりますが、Google Japan Blogに
Google 日本語入力は桁違いの語彙力を持っています。Web から機械的・自動的に辞書を生成することで、人手ではカバーしきれないような、新語、専門用語、芸能人の名前などを網羅的に収録しています。高い変換精度を実現するために、Web 上の大量のデータから統計的言語モデルを構築し、変換エンジンを構成しています。現在の Web のありのままを反映したインプットメソッドと言えます (この辞書および統計的言語モデルの作成は Google の大規模分散処理システム MapReduce を用いて、数千台規模の計算機クラスタを使って行っています)。さらに、強力なサジェスト機能によりこれらの大量の単語を少ないキー数で入力することが出来ます。
とある通り、膨大なWebインデックスデータと語句統計ナレッジによって自動生成→学習していくってことでしょうから、これは期待大と言って良いでしょう。(と書いてる傍から学習始めてやがる・・・)
何より、本当に軽快に動きます。
この快適さにやられて、テスト導入から10分も経たないうちにMyPCのデフォルトIEMに決定です。
Google Japanもなかなかやるじゃん。
ところで、最近ATOK使ってないけど、ATOKと比べてどうなんだろうか。
【関連Clip】
グーグル、日本語入力ソフトのベータ版を公開(CNET)
Google、高い変換精度と圧倒的な辞書を実現した日本語入力ソフト「Google 日本語入力」を公開(GIGAZINE)
Google日本語入力、気に入った!(IDEA*IDEA)
MS-IMEで登録した単語をGoogle日本語入力に引き継ぐ方法(IDEA*IDEA)
Googleが日本語入力ソフトウェアをリリース!(GIZMODO Japan)
「Google 日本語入力」はATOKやMS-IMEを超えることはできるのか、実際に使って実用に耐えるかどうか試してみた(GIGAZINE)
iPhone移行時のちょっとしたトラブル
全体的には順調に進んだiPhone導入ですが、一つだけ、キャリア乗り換えに伴うトラブルがありました。
住所録の移行についてです。
最近のauの機種は(他キャリアも同じかも)、機種変更で対象機器が変更された瞬間に、元の機器内から電話番号情報が強制削除されてしまいます。
softbankでサポートしている管理システムは電話番号をKeyにしているらしいので、そうなると手動で移行を行わなくてはなりません。
ぼくの場合も、店員さんがiPhoneをアクティベートした瞬間に手元のinfobar2の画面に「電話番号が消去されました」みたいなPUSHメッセージが表示され、そんなの登録前に言えよー、と思っていると、こちらの不満顔に気付いたのか、親切に手動移行の手順を教えて頂き、さらにぼくは内臓メモリしか使っていなかったので、作業に必要なmicroSDをなんと無料でくれました。
手動移行の方法は、
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まず、MicroSDをPCで読み込む。
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Windows標準の「アドレス帳」に、MicroSDのデータをインポートする。
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iTunesを通して、Winアドレス帳のデータをiPhoneにインポートする。
・・・のはずなのですが、まずSDからWinアドレス帳に移す際に、氏名とメールアドレスしかインポートできず(なぜか電話番号欄が空白)、仕方なく携帯見ながらPC上で手打ちで電話番号を入力。
さらに、Winアドレス帳からiPhoneに移す際に、何故か「姓かな」が空欄になり、もともと「姓かな」に入っていたデータが「名かな」の部分に入っているという妙な現象が。
つまり、
- Winアドレス帳:「姓かな:やまだ」「名かな:たろう」 というデータが、
- iPhone:「姓かな:空欄」「名かな:やまだ」
どうしようもないので、これも手打ちにて修正。
結構大変。と言うか面倒でした・・・
他には特にトラブルもなく、非常に快適に使えています。
iPhone 3GSげっと
13年使い続けたauとの別れは、auショップでMNP予約番号を発番してもらうだけ、というあっけないものでした。
交わした言葉は「フルサポートコース(2年縛り)の解除料はポイントで自動相殺できますので負担頂かなくて結構です」という説明と、「何かauにご不満な点でもございましたか?」というマーケティング的質問のみ。時間にして10分もかかってません。本当にあっさり。寂しいくらい。
質問に対して「13年も使ってきているし、不満はまったくありません。ただiPhoneが欲しくて」と答えるぼく。
聞き飽きた答えなのか、「あ、そうですか。分かりました」と苦笑する店員。
と言うことで、iPhone3GS、買いました。
ソフトバンクショップについて良くない噂をやたらと聞くので、事前の調査・勉強、電話での確認などぬかりなく、ちょっと身構えて向かったSoftBank Site 大岡山店の店員さんは、とても親切で、まったく躓くことなく購入は完了しました。
割賦で買ったので、イニシャルコストはゼロ、月額コストは、
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Wホワイトプラン:1,960円
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S!ベーシックパック:315円
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パケット定額フル(iPhone for everybody キャンペーン適用後):4,410円(MAX)
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本体金額割賦支払金(3GS 16G):2400円
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新スーパーボーナス:-1,920円
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合計固定ランニングコスト:7,165円
パケット定額フルは、まず間違いなく上限一杯まで使うと思いますので、固定コストとして計算してます。
これに月々の通話料金が上乗せされるわけですが、実はぼくの周りは、妻、妻の妹、妻の親、ぼくの両親全員ソフトバンクなので、彼らとの通話はすべてホワイト家族24で無料化すれば、普段から電話をほとんど使わないぼくのライフスタイル的に考えても、総支払額はむしろauより安くなりそうな気がします。
以前は、iPhoneほしいけど、高くつきそうだし・・・なんてことを漠然と考えていたのですが、実際乗り換えてみると、全然違いました。ちょっとびっくり。
ファーストインプレッションとしては、正直ここまですごいとは思ってませんでした。
これは、マジでテンション上がります。
(購入した日はずっとiPhoneばかり触っていて、さすがに嫁さんに怒られました・・・)
おっそろしい完成度のUIと操作性。
日々増え続けるアプリの数々。
SMS/MMSのチャットライクなインターフェース。
快適なブラウジング。
そして、内臓されたiPod。(てゆーか、iPhoneってそもそも電話機能が付いたiPodですもんね・・・)
iPhoneって、ケータイでもスマートフォンでもなく、mini Macだったんですね。
ジョブスは次元が違い過ぎますね。
楽しすぎます、ほんと。
あ、コストの話ですが、アクセサリ代は別途かかりました。
iPhoneはしっかりケースを付けて使わないと、傷だらけの状態で故障してしまうと、補償を受ける時にトラブルが起きやすいとのこと。
なので、
Elan Form Graphite for iPhone 3G
コイツを一緒に購入。
しっかりした作りと、クールでゴツすぎず、でもシリコンケースのように貧弱でないというところがポイントです。
後からネットで調べてみると、iPhoneのケースって色んなのが出てるんですね・・・
変わったところでは、
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Griffin Technology Clarifi for iPhone 3G
これはiPhoneのカメラをマクロ対応させるレンズが組み込まれたケース。
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Mophie Juice Pack for iPhone 3G
これは予備バッテリが組み込まれたタイプ。
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SaFPWR ePhone for iPhone 3GS/3G
これも予備バッテリが組み込まれています。こちらはiPhoneの前面を覆う形状です。
うーん、深い。
とにかく、これからのiPhone生活が楽しみです!!